夜勤のシフトに入る介護職員の過ごし方は、有料老人ホームでの時間の中で見えにくい部分ですが、非常に重要な役割を担っています。夜間にもかかわらず、介護職員は入居者の安全と快適な睡眠を守るために、多岐にわたる業務を行います。
夜勤の始まりは、日勤の職員からの引き継ぎから始まります。この時、日中に起こった出来事や、特に注意が必要な入居者の情報を共有します。さらに、その夜に行うべき業務の確認も行われます。引き継ぎが終わると、夜の安全確認に移ります。安全確認には、火の用心や入居者の部屋の安全チェックなどが含まれます。
夜間の時間帯は入居者がほとんど眠っているため、静かで落ち着いた環境を保つことが大切です。しかし、夜になっても安心して眠れない入居者のために、夜勤介護職員はトイレの介助や、水分補給、時にはただ話し相手になってあげることもあります。また、緊急時には速やかに対応するため、常に用意を整えておく必要があります。
夜中に定期的に行われるのが巡回です。静かに部屋を訪れ、入居者が安全に眠っているか、無事かを確認します。この時、足音を立てないように注意深く行動することが求められます。何か異常があればすぐに対応を考え、必要であれば他のスタッフに連絡を取ります。
夜が明けると、朝食の準備支援や、入居者を起こすための支援を行います。この時間は、一日の始まりを快適に迎えるための大切な時です。そして、夜勤の終わりには、朝の職員に夜間の出来事や特記事項を引き継ぎます。これで夜勤介護職員の一夜が終わり、次の夜勤に備えるために休む時間となります。入居者の安心と安全を守るため、夜通し働く介護職員の献身的な仕事は、有料老人ホームを支える大きな柱の一つです。